科目別対策 行政学
行政学
ようやく公務員と関連のありそうな科目の登場です。
それにしても、どうでもいい科目が多い。ミクロ・マクロなんて仕事の役にはたたないのに、なんであんなに出題されるんでしょう。数的処理もおなじですね。バカバカしい。
いい加減に人物重視でいかないと今後もバカキャリアを生み続けることになるでしょうね。
さて、行政学は社会学より出題機会が多く、レベル的にもやさしいので得意科目にしておくべきです。
範囲も限られているのですぐに終わるでしょう。1週間もあれば一通り終わっちゃいます。
出題されやすいのは行政委員会、公務員制度、オンブズマン制度、官僚制、予算、あたりです。
とくにどってことの無い科目なんで気楽に勉強しましょう。
政治系科目は暗記だけなんでホント助かります。
それに比べて法律系と経済系ときたら・・・どれだけ時間を注いでも完璧にはならないでしょうね。
以下に社会学と同じくキーワードを載せておきます。
歴史
- ドイツ官房学・・・16C〜18C、統治学問、ゼッケンドルフ、ユスティ
- ゼッケンドルフ・・・官房学前期、幸福促進主義
- ユスティ・・・官房学後期、警察学
- ドイツ公法学・・・19C、法治行政原理
- シュタイン行政学・・・行政が議会を監視、行政の法則、憲政の法則
- アメリカ行政学・・・19C末〜20C、ウィルソン、グッドナウ、政治行政分離論、科学的管理法の影響を受ける
- 初期行政学者・・・行政と企業を区別しない、ウィルソン、グッドナウ、ウィロビー、ホワイト、ギューリック
- ウィルソン・・・「行政の研究」、行政学の祖、後のアメリカ大統領
- グッドナウ・・・「政治と行政」、行政学の祖
- ウィロビー・・・「行政の諸原理」、シティマネージャー制度、五権分立論(立法・司法・行政・選挙・執政)
- ホワイト・・・「行政学入門」
- ニューヨーク市政調査会・・・1912年タフト大統領時、節約と能率に関する大統領委員会、管理論の発展
- 古典的組織論・・・ギューリック、組織一般の管理法、命令系統一元化
- ギューリック・・・1937年ルーズベルト大統領時行政管理に関する大統領委員会でPOSDCORBを定言
後に大統領府が創設される
- POSDCORB(ポスドコルブ)・・・企画・組織・人事・指揮監督・調整・報告・予算
- 人間関係論・・・古典的組織論批判、メイヨー、レスリスバーガー、ホーソン工場実験、インフォーマル
- 政治行政融合論・・・分離論批判、ワルドー、サイモン、アップルビー
- アップルビー・・・「政策と行政」、政治と行政の連続性、行政の社会的責任
- ワルドー・・・「行政国家」、行政学とイデオロギーの結びつき
- サイモン・・・「行政の諺」、これまでの原理は矛盾することわざみたいなもの
- 行政責任論・・・ファイナーの外在的責任論、フリードリッヒの内在的責任論
- バーナード・・・「経営者の役割」、人間関係論以降の組織論、協動、誘因と貢献
- 技術的行政学・・・政治行政分離の立場、ウィルソン
- 機能的行政学・・・現代行政学、融合論、ワルドー、グッドナウ(こちらに分類される点に注意)
管理と組織
- PPBS・・・ジョンソン政権時に導入、大型コンピューターによる分析
- 機械的能率・・・科学的管理法、分離論、能率と民主主義は相容れない
- 社会的能率・・・ディモック、ホワイト、機械的能率批判、満足度重視
- 二元的能率観・・・ワルドー、規範的能率と客観的能率
- シビルミニマム・・・都市生活を営むうえで都市が最低限備えるべき基準
- ナショナルミニマム・・・国民の生存維持に必要な行政水準
- 行政管理法・・・スクラップアンドビルド方式、定員削減方式、概算要求のシーリング方式
- 2次臨調・・・1981〜83年、「増税なき財政再建」、三公社民営化、総務庁設置
- 官僚組織・・・命令一元化の部分的例外、スタッフ(各省官房)・ラインの統制
- 3人1組論・・・ダンサイア、中間者の役割重視
- 計画と調整・・・マーチ、サイモン、安定時は計画調整、変化時はフィードバック調整
- 部下支配・・・リーダーシップ、ヘッドシップ、権限支配
- 部下の反抗・・・怠業、不服従、面従腹背(裁量停止・濫用、上申停止・濫用)
- ダーダルネス報告・・・最終的には上司に従う、(ニュルンベルク裁判では自己の理念、良心で行動)
- リプスキー・・・ストリートワーカーのエネルギー振り分けジレンマ
- ウェーバーの官僚制論・・・規則規律、権限明確化、ヒエラルキー、公私分離、文書主義、資格任用制
官僚制の合理性・永続性・卓越性
- マートン・・・官僚制逆機能、「訓練された無能力」、法規万能主義、繁文縟礼、セクショナリズム、縄張り主義、特権意識
- パーキンソン法則・・・(官僚制の)職員数は仕事量に関係なく一定比率で増大する
- ピーターの法則・・・官僚制では自分の能力以上の地位にまでのぼりつめる
公務員制
- 任用方式・・・情実任用、スポイルズシステム、メリットシステム
- 情実任用・・・17C英国、政権ごとに政党支持者を任命
- 猟官制・・・スポイルズシステム、政権ごとに大統領による任命、ジャクソニアンデモクラシー
- 資格任用制・・・メリットシステム、政治的中立性と専門的熟練性、イギリスは19Cにノースコートトレヴェリアン報告で導入 、アメリカはペンドルトン法で導入
- 職階制・・・日本では明文化しているが空文化、現在給与体系に採用されている
- 閉鎖型任用制・・・日本、新卒一括採用
- 開放型任用制・・・アメリカ、中途採用向け
- 日本の戦前公務員制度・・・文官任用令、高等官、判任官、雇・傭人
- 労働三権
区分 | 争議権 | 団体交渉権 | 団結権 |
一般公務員 | × | △ | ○ |
警察・消防 | × | × | × |
現業 | × | ○ | ○ |
政策形成・稟議制
- 政策調整・・・交渉、操作、先導
- インクリメンタリズム・・・リンドブロム、漸進主義、可能な案を検討、当面の課題を漸進的に解決していく
- 稟議制・・・順次回覧型、持ち回り型
- 順次回覧型・・・日常事務程度の決済、局長・課長に決定権
- 持ち回り型・・・法令案の決定、大臣決裁
- 非稟議書型・・・国会答弁資料作成、予算の概算要求
行政統制
- 統制・・・外在的統制、内在的統制
- 外在的行政統制・・・議会、内閣、司法、会計検査院、人事院
- 内在的行政統制・・・上位者の監督、審議会、懲戒責任
- 審議会・・・国家行政組織法8条に規定、合議制、諮問機関と参与機関
- 諮問機関・・・政策に関する調査審議、憲法調査会、通商審議会、税制調査会、原子力委員会...
- 参与機関・・・行政庁意思決定参与、例外的に拘束力あり、運輸審議会、社会保険審査会...
- 審議会の問題点・・・隠れみの、正当性付与機能、行政当局の誘導、答申無視
行政参加
- 参加・・・住民運動、都市計画公表義務、行政広報と公聴
- 行政広報・・・ツーウェイコミュニケーション、自主広報、依存広報、パブリシティ
- 行政公聴・・・集団公聴、個別公聴、調査公聴
- 情報公開制度・・・条例で導入、範囲などの問題点あり
- オンブズマン制度・・・独立機関、行政機関の調査・是正勧告、議会に対して責任、議会選任公務員
行政責任
- 責任論争・・・1940年代、ファイナーとフリードリッヒ
- ファイナー・・・政治行政二分論、外在的責任論、アカウンタビリティ
- フリードリッヒ・・・政治行政融合論、内在的責任論、レスポンシビリティ
- サマーズ・・・答責性と応答性、主人と奉仕者の責任対比、予算制度
- 予算3機能・・・歳出権限付与、徴税・借入に対する議会承認、納税者への使徒公約
- 予算循環・・・EX)97年度予算 96年5月〜97年3月まで作成過程、4月〜98年3月まで執行過程、4月〜99年秋まで決算過程
- 作成過程・・・概算要求→査定→大蔵原案内示→復活折衝→政府予算→国会審議→(暫定予算)→内閣
- 決算過程・・・各省庁から国会へ決算報告その後承認、会計検査院の検査あり
- 財政構造改革法・・・97年12月、2003年度までに赤字国債をゼロにする
- 財投の問題点・・・国会チェック不充分、運用資金未回収、リスク不明な運用先の存在
- 会計検査院・・・内閣から独立した検査機関、3E(効率性・経済性・有効性)・合法性の基準で審査
- 予算方式・・・シーリング方式、ゼロベース方式、キャップ制(97年度採用)
地方自治
- 分権・分離型・・・アメリカ、イギリス、自治体警察など地方権限が国から分離
- 集権・融合型・・・日本、フランス、ドイツ、内政統括官庁の存在(戦前の内務省)
- 新中央政権・・・「分権による集権」、法令実施基準設定、財源配分、中央統制
- 戦前地方制度・・・府県、郡市、区町村の3層制度、県令・府知事は国が任命
- 戦後・・・地方自治規定導入、内務省解体、知事・市町村長直接選挙、シャウプ勧告、地方交付税制度
- 直接民主制的制度・・・リコール、レファレンダム、イニシアティブ
- シャウプ税制・・・国税と地方税分離、S29廃止、地方交付税制度へ
- 政令指定都市・・・一定要件+人口100万人以上、現在12都市、東京は含まれない
- 地方制度改革・・・パイロット自治体、中核市制度、広域連合
- 地方分権化・・・93年行革審3次答申により地方自治法改正、95年地方分権推進委員会設置、97年4次勧告により機関委任事務廃止
- 機関・・・行政機関とは大臣のこと、補助機関とは大臣以外のものを指す
- 行政委員会・・・合議制、戦後アメリカから導入、準立法的機能と準司法的機能をもつ、人事委員会、公安委員会、教育委員会など、地方にもある、国家公安委員長は大臣、会計検査院・人事院も含まれる、証券取引等監視委員会は含まれないので注意
お正月に関する花や植物を17種紹介いたします。